お前のシリもポッカにしてやろうか(ヒータークッション最速レビュー)

経緯を話すと長くなるんだけど、要約すると「id:sabacurry氏の奥方の尻を暖めるためのレビュー記事」ということになります。

~経緯ここから(読まなくてもいい)~


薄い座布団に使い捨てカイロを入れて尻をあっためる商品にまさかの「シリポッカ」とかいう微塵もひねってないネーミングがなされていることに驚いたid:tamilele。その後インターネッツをうろついていたところヒーターが仕込まれたクッションを発見、それを見て「シリポッカ!シリポッカじゃないか!」と喜びハイクにも放流、それを読んだid:hungchang氏がまさかの購入*1、指さしてゲラゲラ笑っていたが1,990円(税・送料込)とかいう恐ろしいほどの爆安値であることに気がつき、気がついたらポチッておったとな、その後もハイクでシリポッカシリポッカとうるさく言っていたらid:sabacurry氏よりレビュー如何によってはクリスマスプレゼントとして奥方に贈ることも辞さない旨の発言があり、これはレビュるべきなのでは、レビュって一人でも多くの人のシリをポッカにするべきなのでは、レビュるレビュりますレビュればレビュろう、よしそうしよう、ということでそういうことになった。



~経緯ここまで(読んだかたはお疲れ様です)~

さてレビューですが、開封の儀を写真に撮っていなかったので法廷画ふうの再現イラストでお届けします。


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開梱するタミ山被告

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「包装は簡素なものでしたか」「はい」

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「従前にUSBケーブルが短めだというクチコミを読んではいましたが、実物を見て、あぁ、やはり短いな、と…」

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「思ったよりぬくとい*2。これで冬を越せる」と笑みをこぼすタミ山被告。その姿に傍聴席からは「職場の電力を使っていながらふてぶてしい」「反省の色が見られない」と批判が相次いだ


よかったところ
  • とにかく安い。送料込で1,990円なら失敗しても別にいいやと思える
  • 思ったよりあったかい。熱源としては大したパワーでないと思うが、シリからモモにかけてダイレクトに来るので*3意外と体がぬくまる
  • クッション自体も思ったよりフカフカしてた。もっとペラいかと思ってた
  • USBを差してからあったまるまで割と早い
  • 説明書の記載を信じるならば低消費電力(2W)なので職場のパソコンにぶっさす罪悪感が少ない
いまいちなところ
  • USBケーブルが短い(1.0m)。椅子から立つときに注意が必要
  • スイッチが付いていないので、オン/オフをケーブルの抜き差しで行うのがめんどい
  • 長時間座ったままでいると低温やけどするかもしれない*4
  • 安すぎて怖い*5
なにしろ1,990円(税・送料込)だし…と思ったら値上げしてんね

私がこの電気式シリポッカを衝動買いしたのは1,990円(税・送料込)という驚きの価格に後押しされたものでして、評価も「(1,990円(税・送料込)にしては)ぬくとい」とか「(1,990円(税・送料込)にしては)フカフカしてる」とか「コード短い(でも1,990円(税・送料込)だしな)」とか、価格に大いにひきずられて甘めになっている自覚があります。仮に断線してすぐ温まらなくなったとしても、クッションがへたってペラくなっても、まあ2,000円*6ならいいか、という。ただ燃えるのはご勘弁願いたいところです。シリポッカどころかシリ着火とかパソ発火とか、タミ解雇とか。最後なんの語呂合わせにもなってない。
と、ここまで書いてきて販売ページを再度確認したら値上がりしてた。というか、おそらくあのタイミングの1,990円がなにがしかの特価だったんでは。ただ値上がりと言っても税・送料込で2,990円だから、これでもじゅうぶん安いんですが。末筆ながら、そのへん加味してこの記事は読んでいただけると幸いです*7
なにより法廷画ふうの絵を描いた時点で満足した節があり、まことにもうしわけありませんでした。

*1:はからずも韻を踏んだ

*2:名古屋弁

*3:体重や体温がかかることも影響してそう

*4:たぶん使い捨てカイロのほうのシリポッカもそれは同じだと思う

*5:中国製

*6:めんどくなった

*7:おせーよ

1月購入予定タイトル

♪と~し~の は~じめ~の TAMESHITOTE~

子供の頃は「ためしとて」という言葉の意味がわからなくて、まるで外国語のように聞こえていたっけ。
見栄はって子供の頃と書いたが実は今でもそうだ。

リストを見ていて『魔法陣グルグル2』を長らく買っていないことに気がついた。
連載開始時にはあんなに喜んでたクセに!この裏切り者!まとめ買いします!

今月の気になったタイトル。
gyazo.com
「1泊2日小旅行」と銘打っていても人が死ぬ予感しかない。

強制ソリューション

いまだに漢字2文字+カタカナ5文字以上を組み合わせると椎名林檎っぽいと思ってしまう病が治らない。きっともうこの先ずっとそうなんだろう*1

さて、遅ればせながらこちらの記事を拝読し、amanoiwato.info
こんなブコメを付けた。

作中で提示されていくネガティブ要素に対して、生活系まとめみたいな爽快な解決を求めてたんだなぁと今さら自覚した

http://b.hatena.ne.jp/entry/267290105/comment/tamilele

これについて長々と書き散らしたくなった。

未解決フィクション

『まれ』という朝ドラがあった。ネットを見る限りでは、賛否は3:7か2:8ぐらいで否の方が多かった、ような印象がある*2。私も否の方で、毎回きちんと見ていたわけではないが、それでも次々と新しい風呂敷を広げては片づけずにうっちゃっておくような展開と、あとギャグが肌に合わないこともあって日々イライラしていたものだった。『まれ』が終わってだいぶ経った今、たまたま冒頭の記事を拝読して、そのイライラが何に起因するものがが分かったような気がした。ブコメに書いた通り、「さんざん家庭内にネガティブな要素が積み上げられていくのに、それに対してスカッとする結末が用意されていないこと」だったのだと思う。

数年前、たいへん不健全ながら、生活系まとめ*3にどハマりしていた時期があった。仕事や生活がいろいろと行き詰まっていたときに、終電に揺られながらアンテナを巡回し、水を飲むようにさまざまな修羅場やトラブルを摂取した。生活系まとめの何がそんなに良かったのかというと、ちゃんと書けば短編~中編小説にでもなりそうな密度の話を数レス程度で読める手軽さと、分かりやすい勧善懲悪であった。非がある存在は何かしらの罰を受け、善なる書き手は報われる*4。トラブルはほぼ根本的な形*5で解決する。そういう「スカッとする」話をまとめないと当時の私のような読み手は離れていくからだろう*6、どのまとめサイトでもおおむねそんな話がまとまっており、アンテナから適当にリンクを踏めばきれいにオチのついたご家庭トラブルを読むことができた。

現実ではそうそう物事は解決しない。第三者が思いつくような解決策はだいたい当人もすでに試している(そしてダメだった)か、何らかの理由で試すこともできないものだったりする。だからこそ、分かりやすい悪がいて、それに対する分かりやすい解決手段があって、それを実践して解決する、という物語はやんやの喝采で受け入れられるのだと思う。

『まれ』に賛意を示す声の中に「現実はそんなものじゃん」というものがあった。両親の問題(いわゆる毒親)も夫(いわゆるエネ夫)やその家業の問題も、仕事と家庭の両立も、私が見ていた範囲ではスカッと納得のいく解決がなされなかったり、あるいは一番大変であろう時期の描写を「そして○年後」ですっ飛ばしてしまった『まれ』。確かに現実はそんなものなんだろう*7。しかしフィクションだからこそ、「DQN返し」や「武勇伝」のような、多少現実離れしていても溜飲の下がるようなウルトラCがあってほしかったのだな…とあらためて自覚した次第。

余談だが、同じ朝ドラの『ごちそうさん』では、主人公と小姑との諍いを「小姑が自発的に農家の後妻となって出ていく」という方法で解決していて唸ったものだった。考えてみれば結構ひどい。

煩悶エクスプレッション

たぶん以前から持ち合わせていたものの、生活系まとめ行脚の中で自覚し、病状が悪化したのが「あらゆる相談事に解決を求める」という性質である。繰り返しになるが、現実ではそんなに容易く解決しないし、自分が思いつくような解決策は他人だって考える。そういう認識があるにもかかわらず、リアルの友人の相談を受けるとついついあの手この手の解決策を提示してしまったり、悩みを吐露している文章を見ると「こうしたらいいのでは?」とコメントしたくなったりする(実際書いちゃうこともある)*8

自分自身、別に悩みを相談したいわけではなく、解決策を求めているわけでもなく、ただネガティブな気持ちを発散したいという動機でチラ裏的な文章を書くことがあり、それに対してアドバイスを戴いて「お、おう…」という気持ちになったこともある。その自覚があってさえ、他人の文章にはついつい「こういう解決策があるよね!!」と言いたくなってしまうのだ。罪深い。まことに罪深い。【解決済み】がマークされる爽快感にはかくも抗いがたい。

最近このへんのことを痛感するのが、はてな匿名ダイアリーの常連投稿者*9である大学生のエントリーを読む時だ。

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自分の外見に悩み、道行く美人との彼我の差に悩み、学業に悩み、親が金持ちであることにすら悩む。彼はいつでも悩んでいる。そして、こういってしまうと身も蓋もないのだが、彼の悩みの数々はある程度一般化できるというか、青年期を超えた人の大多数が通過してきている、と言えなくもない*10。そのためか彼の文章には、読むとついうっかりアドバイスしたくなってしまう、おそろしい魔力がある。アドバイスを求めていないことが推察できるのに、である。彼が書き落とした増田に遭遇するたびに、ブコメやトラバで「こうしたら?」と言いたくなる気持ちがムクムク沸きあがる。罪深い。マジ罪深い。

突然コンクルージョン

長々と愚にもつかないことを書いてまいりましたが、結論としては『あさが来た』はなかなか面白いよね、ということになります。特に主人公の姉・はつが現状いろいろと苦境にあるので、この先どんなフィクション的解決がもたらされるのか楽しみにしている。あと雁助はんと亀助はんが可愛い。

*1:最近見つけた椎名林檎っぽい言葉は「日没サスペンデッド」

*2:見ていたサイトやサービスにもよるのだろうが

*3:Hagex-day.infoみたいな、生活板や家庭板、鬼女板の書き込みをまとめたやつ

*4:なお、たまに書き手がめちゃくちゃバカ(という設定)の時もあり、そういう場合はもちろんスレで叩かれ、実社会(という設定)でも罰を受けることになる

*5:離婚、転居、法的手段など

*6:そういえば、解決していない話題にはタイトルに【未解決】と付けろと要望するコメントを見たことがある。闇が深い

*7:本当に大変だった時期のことは他人に語れない、ということもあり得るし

*8:補足すると、「自分が」解決「したい」わけではなく、「今ここにある問題が」解決「されて」ほしいという感覚

*9:匿名の増田で常連とはこれ如何に

*10:もちろん程度問題はあるし、また悩みなんて主観的なもんで、本人がつらいならつらいで無理に相対化する必要もないんじゃねーかなと思う

黒みつ揚もちばかり食っている

ダイレクトマーケティングです。

これです。黒みつ揚もち。

先日、空港の待ち時間をラウンジで過ごしていた時に*1、数種類のおつまみが「ご自由にどうぞ」と置いてあった。
パッケージは某JAL仕様になっていたが、亀田製菓の製品であることは明らかで*2、どう見てもハッピーターンなのにしとやかな書体で「甘塩せんべい」とあったのには笑った。

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誰だおまえ

その中の一つが、冒頭にあげた黒みつ揚もちだった*3。これがなんだかやたらと旨くて、思わずおかわりしてしまった。甘じょっぱさと黒糖の風味がどストライクだったのだ。固さも程よく、一口サイズで食べやすいのも良かった。

帰宅後さっそくスーパーやドラッグストアで探すも見つからず、偉大なるインターネッツに頼るべく「亀田製菓 黒糖」「亀田製菓 黒糖 あられ」などで検索して商品名を同定。Amazonのカスタマーレビューにはご同類もいらっしゃる。
とりあえずリンク最上位にあったAmazonを見ると販売単位が12袋(1袋あたり個包装6パック入り)であり、えーロットでけーなーと思ったものの、いろいろ当たってもバラ売りは楽天ぐらいしかないしまぁパッキングされたせんべいだし賞味期限も長いだろということでエイヤーで注文しましたが、結果的に正解だった。ついつい食ってしまうので。

最近は家で食うだけに飽き足らず、職場にもおやつとして持っていっている。緑茶にもコーヒーにも合う。あんまり食い続けると飽きるかな?と思ったが今のところ飽きていないのがやばい。デブる。どう考えてもデブる。これはデブの素だ。餅を油で揚げて黒蜜をしみ込ませさらに上から追い黒蜜を掛けるなど悪魔の所業だ。うまいうまい。ブヒー!
こうなったら世間をデブのムーヴメント、略してデーヴメント*4に巻き込んでやろうと職場でも積極的に布教している。同僚が一人まんまとハマったのでAmazonのリンクを教えたった。広げよう、黒みつ揚もち(あるいはデブ)の輪! と書いてたらまた食いたくなってきたので食うブヒ。

*1:我々夫婦がラウンジでくつろげる権利を得るまでには、夫の厳しい闘いがあったのだがここでは割愛する(いわゆる修行僧というやつ。私はただその恩恵に預かっているだけである。ありがたやありがたや)

*2:というか製造者書いてあった

*3:確かパッケージには「黒糖あられ」とか書いてあったような

*4:あんま略してない

そして午前2時

今夜の夫との会話のネタは某化粧品/健康食品メーカーの通販カタログであった。

「ん???」
「何」
「いや、なんか『時短アイテムで朝活!』みたいなページがあるんだけどさ」


【再現】
〜 忙しい毎日でもイキイキ過ごしている美咲さん。その秘訣とは…? 〜
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*細かいところはいろいろと変えてます


「夫の朝メシ作ってるなら時短にならなくない?」
「ならないね」
「ならないよね」
「もともと夫はご飯派、私はパン派、って感じで別に用意してたんじゃね」
「自分のぶんを作る手間が省けると」
「とはいえこんな凝った朝メシ用意してたら時短もクソもないわな」
「そしたら、夫がひとりぶん、自分で用意してるんじゃないか」
「こんなていねいなごはんを」

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「プレートに小鉢を乗せるようなカフェ飯を」
「雑穀炊いてな」
「夫、すげえな」
「美咲さんにも食わせてやればいいのに」
「『あたしスムージー飲むから!いらないから!』」
「仲悪いな」

「あっ」
「なんだ」
「美咲さんのプロフィール…」

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「ギャッ!」
「お子様のオの字も出てきてねえぞ!」
「ヨガの前に気にすることあるだろ!」
「専業でも小さい子がいたらそれどころじゃないでしょうに」
「しかもデザイナーって割と激務では」
「在宅勤務ってことで、なんとか…」
「在宅なのに1駅ウォーキングすんのか*1
「うーん、実は親と同居で、子供の面倒は見てもらえるとか」
「あかん、『3人暮らし』って明記してある」
「じゃあもう夫が保育園に寄って出勤するしかないんじゃ」
「夫、すげえな」
「いっそ美咲が10代で出産してて、子供が全寮制の中学に入ってるってことにしようよ」
「だから『3人暮らし』なんだって」
「じゃあ一緒に住んでるが、どっちみち手がかからない年齢になってることにしよう」
「朝ヨガやってる後ろで、小学校だか中学校だかに登校してると」
「子供の朝メシは」
「スムージーか、夫が作ったカフェ飯、かな…」
「美咲、これを見る限り何も家事してないけど、ご家庭は大丈夫なのかな…?」
「書いてないだけできっと、掃除洗濯とか夕食は美咲の担当だよ…」
「そうだね…」


われわれの一応の結論としては「美咲が家庭を放棄してるようにも見えるが、夫ががんばってるし、書いてないところで美咲も家事やってるから大丈夫」ということになりました。あるいは今書きながら思い付いたが「夫が専業主夫」って説もある*2
想像するに、「独身や専業主婦よりもワーキングマザーという設定にしたほうがフックになる」「成人男性の朝食にスムージーだけだと栄養が足りない」あたりの理由でこういう盛り込み方になったんだろうけど、いくら非売品のカタログの埋め草ページだとしてももう少し設定練っていただきたいですね。ガバガバにも程がある。多分このページ作ったライターよりも、私ども夫婦のほうが美咲のことを真剣に考えてる。
こんな議題に夫婦の会話を費やし、しかもわざわざ絵に起こしてブログをしたためる行為こそが時短と最も遠いところにある、という事実からは積極的に目をそらして生きていこうと思います。俺が、俺の時間の使い方を、決める!

*1:してもいいけど

*2:叙述トリックっぽい