恋の終わりはいつもいつも立ち去る者だけが美しい

もうすぐ退職する。円満退職だと思う。たぶん。こっちサイドはそう思っている。社会人になって二度目の退職であるが、しかしまあ、なんで辞める直前になると職場ってもんはいいところに見えるんだろうな。そしてそんないいところを踏みつけにして去っていく自分が極悪人に思える。たぶん、自分が「辞めたるぞ」と宣言することで、居ながらにして職場が過去のものになるからなんだろうけど。生きてるのに没後というか。生前葬というか。故人の悪口は言えないというか。自分にとっては職場が故人であり、一方で職場の同僚諸氏からすると自分が故人みたいなもんだなとか考えて、家族を遺していく故人みたいな気分でおセンチになるとか完全にハタ迷惑だしキッモォ…。冷静に考えると自分が「辞めたるぞ」と思った理由(複数)は何ひとつ解決されないまま残ってるし、自分がいなくなっても職場は回るだろうし、そんなに美化して罪悪感を感じることもないんだよな、とは思うがしかし。まあ呪詛を吐きながら引き継ぎの準備するのはつらそうだから、ある種の防衛機構かもしれない。というわけでよき職場のよき同僚各位に少しでも迷惑を掛けないよう、せっせと引き継ぎ準備をしているのであるよ。ごめんね各位。